我慢強さこそ、投資で勝つ秘訣である。

市場はそんなに融通の効く機械ではない。欲しいからという理由だけで、高いリターンをもたらしてはくれない。
ピーター・バーンスタイン（投資コンサルタント）

最高のチャンスはそうそうあるものではありません。リーマンショックやコロナショックの大暴落、その後の回復。数年に一度の大相場です。しかしこのような相場はそうそうあるものではありません。そこで積極果敢に動き、サイクルに逆行して投資できた投資家は、大きな利益を得ることができたでしょう。

チャンスは常にあるわけではありません。基本的には余り動かずに状況を見極めることが、時として最善の策になる可能性があります。掘り出し物が出てくるのを我慢強く待つことが、最良の戦略になることが少なくないのです。

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どんな時をチャンスとしてとらえるのか

こちらから仕掛けるのではなく、資産の方から買ってくれと近づいてくるのを待つ

売り手が積極的に売りたいときに買うものを選んだほうが、自分であらかじめ決めておいたリストから選んで決めるよりも、大きなリターンを生みだす機会が多いのです。

相手の動きや資産の動きを見て、投げ売り状態のものが目に入ったら買うシグナルがでているときなのかもしれません。

投資環境は変わらないし変えられない。

周りの環境は一般の個人では変えようがありません。今の現状を受け入れて、その中で投資する以外ありません。たいていの資産は、割高、割安でなく適正な価格であることが多いのです。

市場の状態を把握する

投資を成功させるには、市場の状態を把握し、市場にあった動きをしなくてはなりません。市場の流れに逆らった時、投資家は敗北します。変えられないものには逆らわず、変化に対処してくことを意識しなければなりません。まさに投資の本質です。

バフェットの投資哲学

ウォーレン・バフェットの投資哲学で、有名な言葉があります。

野球選手のテッド・ウィリアムズ氏を例にした話です。

テッド・ウィリアムズ氏は打率4割という偉業を達成した球界史上屈指の打者です。

「ウィリアムズは徹底的に分析し、ストライクゾーンを77分割し、それぞれのゾーンにきた球に対する打率をつけた。自分の得意とするゾーンのみ狙いを絞ると打率が格段に上がることをつきとめました。

投資でも同じことが言えます。自分が「ストライク」（高リターンを得られるゾーン）だと考える価格帯になるまで手を出さないことが、大きな利益をあげる方法なのです。そのためには「我慢強さ」がとても大切なのです。」

儲かる投資機会を逃すほうが、損をする投資に手を出すほどよりよっぽどよい。

投資機会を逃す！買わなければ！と直感で考えて先走って買ってしまうのはとても愚かなことだといいます。人間は機会を失うことに強烈なジレンマを覚えます。ここでもグッとこらえ、ストライクゾーンに入るまでは我慢する心が必要です。

価格が高いときには、リターンが低くなり、リスクが高くなることを忘れてはいけません。

リスクを取る時は、皆が避けている時期に取ることが望ましいのです。そう、皆が投げ売りしている時です。

投げ売りをするパターンとして有名なのは、保有資産の担保価値が金融機関との契約で定められた水準を下回り、追証（マージンコール）を受けているときです。このような時は、何が何でも、どんな価格でも売らなければなりません。一日５～１０％も下落するような場面では、このようなことが起きていると思っても良いでしょう。こういう時に、ストライクゾーンど真ん中に球が飛んでくるのです。