他人が犯す過ちによって、素晴らしいパフォーマンスを上げられる。
人は過ちを犯すものです。その過ちを見抜いて逆手に取ることが出来れば、市場をアウトパフォームできます。
ハワード・マークス氏の名著「投資でいちばん大切な20の教え」を参考にして紹介していきます。
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投資において、過ちはなぜ起きるのか?
「投資での過ちがなぜ起きるのか。投資が人間によってなされる行為で、大半の人間は自身の心理と感情に翻弄されるからだ。」
人間の心理的要素によって、間違った投資が行われるといいます。
投資に人間が関わっている以上、いくらデータを冷静に分析でき、頭では分かっているつもりでも、心理的な圧力に、大半の人が屈服してしまうからです。
心理的要素は大きく分けて、7つあります。
投資家が過ちを起こす7つの心理的要因
強欲
金銭欲から進化した、強欲の力は非常に強大です。
誰でも持っている金銭欲が、「強欲」に変わる時、間違った価格で、リターンの少ない高リスクをとってしまいます。
過大に値上がりした資産を、なんの根拠もなく、まだ上がると思い込んでしまうのです。
強欲にまみれた群衆と行動を同じにすると、そのあとの結果は、必ずツケを支払わされてしまいます。
恐怖
強欲の対極にいます。リスクを回避する心理ではなく、パニックと同じレベルのことを言います。この感情に支配されると、買うべき価格で買わずに、売るべきでない価格で売ってしまいます。
売り圧力が、心理を支配している状況です。
都合の良い思い込みに陥る
ある市場、投資商品、投資手法等がしばらく大きなリターンを生むと、大抵の場合行き過ぎた信奉を集めます。そうすると、リスクなしで金儲けができると思いこんでしまいます。
リスクを負わずに高いリターンを上げる方法はありません。
ウォーレンバフェットは、「価格の上昇は麻薬のように、進むべきか退くべきかを判断する理性を鈍らせる。」といっているように、その熱狂の渦はやがて弾け飛び、あとでバブルであったことに気づくことになります。
多数派の見かたに同調する
人は明らかにおかしいところがあったとしても、多数派の見方に同調する傾向がある。
実験で、被験者は一人、他大多数がサクラ。
とても単純な質問をして選択させる実験で、大多数のサクラが間違った選択をすると、それを見た人には多大なる心理的影響を与えます。自分が正しいと思った選択を選ぶことに大きな抵抗力を感じるようになるのです。明らかに間違っているとわかるのに、多数に同調してしまう心理が、人間に備わっています。これは太古の昔から人間心理に刻み込まれており、「多数派に従えば生存する確率が高くなる」という人間の太古から脳に刻み込まれている生存本能であり、本来は概ね正しい行動になるからです。
嫉妬
他人と自分を比較することで発生します。
あの人はいくら儲けてる、自分もあの人のように儲けたい。
投資家の大半は、自分より他人が儲けているのを見ると、じっとしていられない。
本当の腕の有る投資家は、相場が良い時期には手堅い利益をあげて、相場が悪い時期に損失を減らします。追加リスクをとると、相場が悪くなった時に破滅的なダメージをうけ、引退を余儀なくされるからです。
うぬぼれ
うぬぼれが発生する要因として、3つあります。
①投資パフォーマンスは短期で評価されやすい。
投資パフォーマンスは長期間の安定利益で評価されるべきなのに、リスクを取ったことで短期的にたまたま利益を上げたかもしれないのに、実力だと勘違いされている可能性があります。
②たまたま相場が良い時期に追加リスクをとった物が、最も高いリターンを得る。
本当に腕の有る投資家は、相場が良い時期には手堅い利益をあげて、相場が悪い時期に損失を減らします。追加リスクをとると、相場が悪くなった時に破滅的なダメージをうけ、引退を余儀なくされるからです。
③リターンが高い分、それだけうぬぼれもつよくなる。自分はきれものと思う。
高リターンを上げると、他人の称賛に味をしめ、うぬぼれが強くなります。
行為時こそ、うぬぼれを引き締め、周りと一緒に間違った行動をしないように注意すべきです。
降伏
サイクルが反転する最終段階でおこる現象です。
投資家は、自分の信念を貫きますが、経済的、心理的な圧力に屈すると、ついに降伏し、多数派に仲間入りしてしまいます。大抵の場合、資産価値は上昇中の割高か、または下落中で割安のどちらかの状態です。
本来は上昇中で割高なら売り、下降中で割安なら買うのが正解。頭では分かっているのだが、どうしても人は反対に動いてしまいます。
自分が買ってない資産の値が上がり続けている・・・・。買いたい。
自分が持っている資産の評価が下がり続けている・・・・。売りたい。
これが通常起きる人間の心理であり、このときに逆の行動をしようとすると、大抵は抵抗感が有るはずです。
まとめ
投資家が過ちを犯す、7つの心理について書きました。
2000年のハイテク株のブーム、直近の仮想通貨ブーム。メディアやインターネット上に取り上げられ、集団にもてはやされてきました。買いや売りの圧力に屈せず、逆の動きをできた人は、果たしてどれだけいたのでしょうか。
良い材料だけ見ており、悪材料が無視されていないかをみて、集団の輪に加わらないようにしましょう。
そして本質的価値を強く意識し、その価格に対して実態の価格はどうなのか?を考えましょう。
全てのモノサシになる本質的価値は本当に重要ですね。
本質的価値については、過去記事を参照下さい。
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