市場サイクルとは何か
利益を上げ成功する投資家は、サイクルに注目します。
市場の動きは一定でなく、上昇、下降を繰り返す上下運動のサイクルになっています。これを市場サイクルといいます。
株価の過去チャートを長期間で見みると、だいたい右肩上がりに上がっています。
例1:ダウ工業株30種平均指数
例2:ナスダック総合指数
いずれのチャートも直線的に上がっていません。上昇、下降のサイクルを繰り返して上がっています。
市場の平均パフォーマンスを上回る優秀な投資家は、このサイクルを知っており、
資産の価格が下がった時に買い、上がった時に売ります。
図のチャートを見ると、大きな3つのサイクルがあります。
①ITバブル 2000年
②リーマンショック 2007年~2009年
③コロナショック 2020年
暴落前の高値で売り、暴落後の安値で買うことができれば、最高の利益を得ることが出来きます。後から振り返ればわかるのですが、その時は誰にも分かりません。ただ、今の価格が割高なのか、割安なのか。今の相場はサイクルのどの位置にいるか?を感じる事ができれば、事前に準備し利益を上げることができます。
サイクルを感じ取る方法
以下に注目することです。
1. 市場に目を向ける
今の市場はどうなっているか。
①大多数の人が、買いに動き、加熱している。
②大多数の人が、売りに動き、冷え切っている。
今現在は、どちらでしょうか。
①市場が加熱している時は要注意。
大多数の人が買いに動いている相場では、「早く買わないと損をする」との切迫感から次々に買い手が増えていきます。買い手が売り手を上回っている間は価格は上がり続けます。買い手>>>売り手の状況がしばらく続いていくと、いずれ買い手がいなくなります。買い手がいなくなった時に、市場は下落サイクルに反転します。売り手が優勢になった市場は、ダムが決壊するかのように、蓄積されていた売りの圧力が開放される事になり、下落サイクルが始まります。世界恐慌が始まる直前の有名な逸話がありますので、ご紹介します。
1929年10月24日(木曜日)に大恐慌の始まりとなる米国株の最初の大暴落がありました。その少し前のジョセフ・P・ケネディ氏(第5代米国大統領ジョン・F・ケネディの父親)と靴磨きの少年の逸話は広く知られています。
ケネディ氏はその時までに株式投資で大儲けしていました。1928年冬のある日、オフィスに向かう途中で、靴磨きの少年に靴を磨いてもらいました。靴を磨き終わった後、その少年はケネディ氏に向かって「おじさん、〇△株を買いなよ」と言ったそうです。それを聞いて彼は「こんな少年までが株の儲け話をするなら、この後に株を買う人はいないから株式は暴落する!」と考え、すべての株式を売り払って難を逃れたとのことです。
②大多数の人が悲観的になり、市場が冷え切っている場合
大多数の人が悲観的になっている相場では、「早く売らないと損をする」と皆が考えるようになり、次々と売り手が増えていきます。先ほどと逆で、売り手が買い手を上回っている間は、価格は下がり続けます。この状況がしばらく続いていくと、いつかは売り手がいなくなります。売り手がほぼいなくなった市場は最低値を付けた後、反転、上昇サイクルに入ります。
靴磨きの少年の逸話と逆ですね。誰も株の話をしなくなったときに、最高の買場が訪れるのです。
どこで相場が反転するかなど、誰にもわかりませんが、これからどうなっていくのか?は買い手、売り手の状況を意識し、相場をみればある程度感じることが出来ます。
2.投資家の心理
投資家の心理にも注目します。
①投資家心理が高揚し強欲になっている。
②投資家心理が不安になっている。
現在は、①か②、どちらでしょうか。
全体的にみて、①が多数の場合は、下落サイクルが始まる可能性があり、
②が多数の場合は、上昇サイクルが始まる可能性があるときです。
1項と同じで、①の時は、投資家は買いに走っており、②のときは投資家が売りに走っています。
各サイクルでの対処法
では具体的に、何をすればよいのか。
1.相場が加熱し、投資家心理が高揚し、強欲になっている時
このような相場の時は、ディフェンシブ投資(防御)にシフトチェンジする。
ディフェンシブ投資とは、
①投資額を減らし、現金保有率を上げる。
②安全資産を増やす(米国債、ゴールドなど)
株や社債の割合を減らし、現金保有率を上げておく。株が上昇サイクルを続けた時には利益は減るが、株が暴落した時に大きなダメージを受けないようにする。
また、株と逆に価格が動く資産を増やします。米国債やゴールドは過去の歴史から、暴落時に価格が上がったり、下落幅が少ない安全資産といわれています。
2.相場が冷え切り、投資家が冷静になっている時
アグレッシブ投資(攻勢)にシフトチェンジする。
ここでいうアグレッシブ投資とは、
①価格が下がっている株や社債を購入する。
②安全資産の比率を減らし、株や社債の比率を上げていく。
さきほど用意していた現金を使い、株や社債等、下落している資産を買い始める。株や社債の比率を増やしていきます。下落し続けても、積極果敢に買いを続けます。
今現在の市場は、サイクルのどの位置にいるか?を理解して、実践する事が出来れば、着実に資産は増えていきます。ただ、頭でわかっていても、実際に行動ができるか?は難しいところです。人間は、儲けたいので上がっている資産を買いたくなり、損したくないので下がっていく資産を売りたくなります。実践できるようになりたいですね。
サイクルを読み取る精度を上げて、利益を得る。
すぐれた投資家ほど、サイクルを読み取る精度が高く、上昇時に売り、下落時に買うことが出来、大きな利益を上げています。ではサイクルを読み取る精度を上げるにはどうすればよいか。
1.市場がどうなるのか、投資前に検討する。
いま、市場サイクルがどの位置にあり、市場がどのような動きをしていくのか?を考えてから、投資を決定する。投資前に調査、検討を怠らない事。
2.投資仲間と情報交換
投資仲間がいるコミュニティなどに参加し、情報を収集する。意見は偏ることが多いため、皆の意見の平均をとって判断する。
3.経験を積む。
とにかく実際に体験してみる。
まずは投資をしてみて場数を踏んで、経験を積んでいきましょう。そのうち、相場の動きが理解できるようになります。
4.読書
先人の経験が書かれた本を読む。特に偉大な投資家の本は参考になるはずです。優れた本を読み込めば、大きな富を得ることも可能。読書は低コストで最大のリターンを得ることができる、優れた自己投資です。自己投資こそ、景気に左右されない最大の投資になります。
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