バフェットのポートフォリオ管理 フォーカス投資とは
ポートフォリオとは何を買い、保有し、売るのかという単純なプロセスだと思いがちです。
これらの決定はバフェット流に言えば、本質的価値と株価を比較した安全なマージンに基づいて行われます。安全なマージンとは、本質的価値の方が、現在の価格よりも高く、本質的価値と現在の価値との差が開いているほどマージンが有り、割安ということになります。
十分に割安な株を買う。それだけで良いわけではありません。バフェットの投資手法として有名なもので、フォーカス投資というものがあります。
バフェットが市場を上回る大きな利益を上げられる一つの理由として、フォーカス投資家であることが挙げられます。
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フォーカス投資とは何か
フォーカス投資は新しい手法です。
もともと、インデックス投資とアクティブ投資がオーソドックスな投資手法であり、主権を争っています。
インデックス投資
S&P500などの指標を取り上げ、それと連動するように幅広く分散したポートフォリオを構築します。過去の実績を見れば、この投資は圧倒的な実績を挙げています。
アクティブ投資
先々の株式市場を予測して、よいと思われるポートフォリオを組む。技術が必要である。
ファンドマネージャーなどは、大量の株式を常に保有して売り買いし、顧客を満足させる必要がある。
アクティブマネージャーは、ポートフォリオに大量の株式を仕込み、リスクを回避しようとする。ポートフォリオの分散が多ければ多いほど、リスクは減り、うまくいくチャンスは増えると考える。インデックス・ファンドも同様です。
インデックス投資もアクティブ投資もできるだけ分散することについては同じ考えですが、高いリターンを生みだすことが出来ないという問題点があります。
バフェットが選んだ第三の選択肢、フォーカス投資。
インデックスか、アクティブかと問われれば、インデックスを選ぶほうが一般的には良いと考えられています。バフェットは「定期的にインデックスファンドに投資すれば、何の知識もない投資家でも、多くのプロよりよい成績を上げられる」と説明しています。
インデックス投資を上回るには、まったく別のアクティブポートフォリオ戦略が必要です。それが第三の選択肢、フォーカス投資です。
バフェットは言います。
「あなたが投資についてある程度知識があり、ビジネスの数字を理解で、長期的にビジネスの優位性を持ちながら株価が割安な企業を5~10社選び出せるなら、従来の分散投資は無意味である」
バフェットが分散投資がダメだという理由は、よく知らない企業に投資する可能性が非常に高まるからです。
投資数
バフェットは5~10社が良い。普通の投資家ならば、10~20社が適当という。そして「投資する時はいつでも、少なくとも資産の10%をその銘柄に投じる勇気と新年を持つべきだ」といいます。
一つの銘柄に10%以上投資するので、必然的に投資先は10社以内になります。
たしかにバフェット率いるバークシャー・ハサウェイのポートフォリオは、アップルの株式が40%程度も占めていますね。(2021年現在)
1988年には、コカ・コーラにバークシャー・ハサウェイの3分の1の資金を突っ込んでいます。
この2つの事例だけでも相当なリターンを得られたといいます。
バフェットがアップルに投資した当初は高値づかみだ、割高なのになんで買うのか?と批判を浴びたそうです。2016年1~3月期に約10億ドル(約1100億円)を投じ発行済み株式数の0.2%にあたる981万株を取得しています。2021年8月現在の株価と比較すると、アップルの価格は約6倍になっています。市場の主要指数、S&P500は2.2倍、NASDAQ100は約4.3倍です。完全に市場のリターンを超えていますね。
要するに、平均以上のアウトパフォームできる企業に集中投資すればリスクも減るし、リターンも増えるということなのでしょう。
投資期間
最適な投資期間は、だいたい5年とされています。長期的に見れば、市場の変動を無視できます。バフェットは短期間に損失を出し続けても気にしません。
ただし、絶対に売らないわけではありません。より良いものが出たときには現状のものを売却し、資金を得て乗り換えます。
フォーカス投資の5つポイント
フォーカス投資の要点です。
①企業の一部を所有するつもりで取り組む。
②所有する企業と同業他社を徹底的に分析し、そのビジネスの第一人者になる。だれよりもその企業を知っている。第一人者になる。
③5年あるいは10年間投資するつもりでなければ、ポートフォリオを組んではいけない。
④借金でフォーカス投資を行ってはいけない。下落局面で資金を引き上げられると、どんなにうまくポートフォリオを組んでも失敗する。
⑤フォーカス投資家にはそれに適した特性や性格が有るという現実を受け入れる事。
フォーカス投資をする場合は上記5つを心得て、投資しなければなりません。
徹底的に企業情報を決算書等から情報収集し、本質的な価値より割安であり、長期的に成功する可能性が高い企業を見つけ、大きな資金を投入することにより、市場をアウトパフォームする利益を得ることができるのです。
大きな成果を出すには情報収集を徹底的にして、大きな金額を投入することが必要不可欠ということになります。
※本質的価値の求め方は、以下の過去記事を参考にしてみて下さい。
バリュー投資の方がグロース投資よりリスクが小さい。資産の本質的価値を把握すること。
まとめ
フォーカス投資は、投資の知識・才能があり、情報収集に努力する人であれば市場を上回る大きなリターンが得られます。しかし投資の知識、才能がない人、情報収集を疎かにする、または時間を割けない人がこれを行うと壊滅的なダメージを負う可能性があります。ポートフォリオの大多数を特定の資産に集中投資した結果、意図した事と逆方向にいくと、資産の大半を失うことになるからです。
個人的には私を含めた大多数の人はフォーカス投資ではなく、インデックス投資に重きを置いたほうが良いと思っています。ただし、「本当に割安であり、絶対に伸びる、間違いない」と確信が持てる企業が見つけることができれば、個別株に大きな金額を掛けるのも良いでしょう。ただ、万が一間違っていたときのことを考えてみて下さい。。仮に意図したとおりにいかず、暴落し大半を失ったとしても許容できる範囲内にしたほうが良いでしょう。その許容範囲も、人それぞれですが。
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