投資判断をするときに、一旦立ち止まって考えてほしいこと。
投資が長期を前提とした場合に考える事は、これからどれだけ伸びるのか?です。
その判断をするときに、過去、現在、そして未来を見据えると思います。
その時に投資判断を鈍らせるのがバイアスです。
バイアスは思い込み、思考のエラーであり、自分が気付かないうちに間違った判断をしてしまうことです。
投資家にとって、危険なバイアスとその対処方法を記事にまとめました。
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どんなバイアスが判断を鈍らせるのか?
投資家の判断を鈍らせる代表的なバイアスは3つあります。
楽観バイアス、確証バイアス、経験バイアス
です。
それらのバイアスがどのようなものか説明します。
楽観バイアス
名前の通り、人は自分に関する何らかの判断を下すときに、楽観的に考える場合があります。人は自分が特別な存在だと思い込みやすく、そんな自分の判断は特別に正しく、楽観的に考えるクセがあるのです。
投資に関してもそうです。自分の資産に係りますから、特別な自分の思い描いたストーリーが、かなりの高確率で実現するはずだと、楽観的な結果になると考えてしまうのです。その場合、本来は無謀な投資判断であっても、あたかも正しいように思えてならなくなります。明るい未来を想像してしまうのです。
確証バイアス
確証バイアスは、自分の信念や仮説を支持する情報を選択的に収集、解釈、記憶する傾向のことを指します。このバイアスにより、人は自分の持つ先入観や既存の考えを強化し、反対の証拠や異なる意見に対しては無視したり軽視したりすることがあります。
投資の決定を正当化するために好ましい市場分析のみを引用したりする行動が挙げられます。このバイアスは、意思決定、信念の形成、問題解決の各過程において、効果的な情報収集と処理を妨げることがあります。
ようするに反対の意見や都合の悪い意見を調べようとせず、問題点を見ないようにする事により、弱点が覆い隠され、投資判断を失敗に導きやすくします。
経験バイアス
経験バイアスは、人が過去の経験を現在や未来の状況に適用する際に示す心理的傾向を指します。これは、過去の成功や失敗、楽しかった記憶や苦痛だった記憶など、個人が体験したことが現在の判断や予測、行動に影響を与える現象です。経験バイアスは、人々が新しい情報よりも自身の直接的な経験を優先させる傾向があるために生じます。
このバイアスによって、過去の経験が現在の状況と異なるにもかかわらず、その経験が過度に一般化されたり、適切でない状況に適用されたりすることがあります。例えば、過去に特定の投資が成功したからといって、異なる市場環境下で同じ投資戦略が再び成功するとは限らないにも関わらず、投資家が同じ戦略を繰り返すことは経験バイアスの一例です。
新しい情報を取り入れず、経験のみで判断をしていく。まさに老害思考そのものと言っても良いのではないでしょうか。
対抗策
これらのバイアスは投資判断を大きく鈍らせる一般的なものです。
これらに対抗するためにはどうしたらよいのでしょうか。方策は二つあります。
対抗策その1 バイアスを思い出す。
投資判断する時は、これらのバイアスを思い出す。
バイアスの特徴を知り、それらを思い出すときにバイアスの効果を軽減することが出来るとわかっています。理由はそのバイアスの問題点を意識し、自分がバイアスにかかっていないか気を付けられるからです。
投資を決定する時、その前に楽観バイアス、確証バイアス、経験バイアスを思い出し、その問題点を思い出してください。
対抗策その2 そのバイアスの対抗策を検討する。
対策その1でバイアスを思い出したら、それらのバイアスに有効な対策をしてください。基本的には自分の考え方と、正反対の情報を収集する事です。反対意見、否定的なところを積極的に情報収集し、ピックアップする。それらをすることによって、新しい視点を手に入れられ、思いもしなかった弱点が発見される可能性があり、無謀な投資判断を止める効果があります。
それらの弱点が、自分の考えに対してどの程度の影響があるのか?プラスよりもマイナスが大きいのか、それともその逆か?
それらを総合的に判断してから投資の意思決定をすると良いでしょう。
参考書籍: